現代社会が抱える問題点に鋭い考察を加える。


by 5_kokintou

プロフィールを見る

宮廷革命

サウジアラビアで皇太子が廃され、現国王の実の息子でもある副皇太子が、皇太子に昇格しましたが、肝心な点は、今回の政変劇に先立ち、聖職者を取り込んでいること、米英がすかさず祝意を評している事実にあります。


記事1)サウジ皇太子に副皇太子が昇格 国王実子ムハンマド氏
http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM21H3J_21062017EAF000/

記事2)サウジの聖職者最高評議会、新皇太子任命を歓迎
https://jp.reuters.com/article/saudi-succession-clerics-idJPKBN19C191

記事3)サウジ、ムハンマド副皇太子が皇太子に昇格 米英が祝意
https://jp.reuters.com/article/saudi-succession-son-idJPKBN19C0GY


有体に言えば、現国王の親トランプ路線を快く思わない勢力に、最後の一撃を加えたと言うのが実状です。

そのサウジアラビア、盛んに宿敵イランを挑発、サウジに与するUAE(アラブ首長国連邦)も、親イラン路線を破棄しないカタールに対し、持久戦も辞さずと宣告しています。

加えて米国が、カタール包囲網を構成する諸国から、要求事項の取り纏め役を買って出ているのですから、笑い話でしかありません。


記事4)サウジ、イラン精鋭部隊員を拘束か=「油田でテロ企図」
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017062000054&g=int

記事5)カタール断交は「何年も」続き得る、UAE閣僚が見解
http://www.afpbb.com/articles/-/3132618

記事6)米国務長官、カタールへの要求事項提出を中東主要国に求める
https://jp.reuters.com/article/us-qatar-gulf-idJPKBN19C35A


イスラエルは、米国の支援とサウジアラビアの暗黙の了解を得た上で、入植地建設を断行、トランプ政権のイスラエル(ネタニアフ首相)への入れ込みぶりは尋常ではなく、娘婿の大統領上級顧問をイスラエルに派遣しています。


記事7)イスラエルによる入植地建設計画の推進について
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/page4_003059.html

記事8)クシュナー氏、イスラエル首相と会談=中東和平交渉再開に向け準備
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017062100770&g=int


サウジアラビア、イスラエルの要望を聞きとげる米国、次は当然、ロシアです。

(続く)

[PR]
# by 5_kokintou | 2017-06-23 00:06 | Comments(0)

早くも凋落するフランス新政権

メイ英国首相が難しい舵取りを迫られていると、各紙が報じていますが、船出早々に躓いているのは、むしろフランスです。


記事1)不正疑惑浮上の仏国土相が辞任、マクロン大統領の側近
https://jp.reuters.com/article/france-politics-ferrand-idJPKBN19B0V1

記事2)仏グラール国防相が辞任、所属政党が欧州議会で不正疑惑
https://jp.reuters.com/article/france-politics-goulard-idJPKBN19B1AO

記事3)仏バイル法相とサルネーズ欧州問題担当相も辞任へ=関係筋
https://jp.reuters.com/article/france-politics-bayrou-idJPKBN19C101


6月だけで四名の閣僚が辞任、国土相(国土団結大臣)は社会党出身、残りの三名は中道右派(系)とみられますが、マクロン旋風にあやかろうと考えた日和見主義者であることに変わりはありません。


中道の左右両派の寄り合い所帯として出発したマクロン政権ですが、内外に敵を抱えています。

おこぼれにありつくため、それまでの思想信条を投げ捨て、新大統領が立ち上げた政党(並びに提携政党)に飛び込んだのは良いものの、思い通りの役得が与えられなければ、妬み嫉むのは当たり前です。

加えて、それまでの政治信条は、たとえ見せかけと言えども、看板として掲げていたのですから、それを下す訳にはいかず、これまで別の政党に分かれていた左右両派の主義主張が、新党内部で激突することになります。

更に新党の連中に対しては、左右の「居残り組」から「裏切り者」の罵声が浴びせられますから、背教者でないことを証明するため、従来の思想信条に固執することになり、新党では左右ともに、より教条的にならざるを得なくなります。


要約しますと、

1)マクロン新党(提携政党を含む)は、中道左右両派の寄り合い所帯である

2)保身と栄達目当てであり、立身出世が叶わなかった連中は、上手に立ち回った輩を、出身を問わず嫉視することになる

3)持論を放擲してまで新党に加わったため、「裏切り者」の謗りを受けかねず、それを避けるには以前の信条により強く拘ることになり、左右の路線闘争が激化する

4)「居残り組」が粗探しに没頭する(「裏切り者」の弱みを最も良く知っているのは「居残り組」)


これで内紛が起こらなかったら、それこそ奇跡です。

メイ首相の政権から、離脱者は出ていません。

どうして国内の報道機関は、当たり前の事実を見逃すのでしょうか。


その点、米国トランプ政権は安定しています。

大統領に対する罵詈雑言は絶えませんが、司法(セッションズ長官、議会上院重鎮)、財務(ムニューシン長官、ゴールドマン・サックス出身)、国防(マティス長官、軍部出身)、外交(ティラーソン国務長官、大手石油資本出身)の前では、上下両院も報道機関も、借りてきた猫の様に大人しいです、キリスト教右派が推すペンス副大統領にも。


記事4)マティス米国防長官が議会を非難、国防予算の先行き不透明感巡り
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-13/ORGWVM6S972A01

記事5)米、アフガンへ数千人増派か トランプ氏が国防総省に権限
http://www.afpbb.com/articles/-/3131936

記事6)米司法長官、ロシア疑惑「憎むべきウソ」 議会証言
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN14H0U_U7A610C1000000/


つまりトランプ政権は脇役の布陣が強力で、下手に触ると取り返しのつかないことになりますから、矢面の大統領を貶すしかないのです。

換言すれば、これらの人材が留まっている限り、政権は安泰と言えます。


従って大統領自身もやりたい放題、その点に就いては事前に調整済みと考えられます。


記事7)トランプ氏、キューバ渡航規制強化へ 企業取引制限も=米当局者
https://jp.reuters.com/article/usa-cuba-idJPKBN1962WR

記事8)米政府、オバマ前政権発表の移民政策を撤回
http://www.afpbb.com/articles/-/3132318


公約通りの、オバマ前政権の全否定です。

(続く)

[PR]
# by 5_kokintou | 2017-06-21 22:34 | Comments(0)

マクロン大統領の人生最良の日に乾杯(苦笑)

フランス総選挙が終了、マクロン新党が過半数を確保したとの由、ここからは寄り合い所帯の弊害が露見しますから、まずはお手並み拝見です。

EU存続か否かが争点の様に報じられていますが、移民問題、治安維持と言った根底にある課題は手つかず、いずれ再燃するでしょうから、その時に前任者の二の舞にならないことを祈る次第です。


サウジアラビアが大減産に着手しているにもかかわらず、やはり原油価格は下落傾向にあります。(末尾記事1、記事2)

仇敵イランが投げ売りしたら最後、原油相場は底割れすると思われますが、イスラム教スンニ派国家にもかかわらず、親イラン路線を放棄しなかったカタールに対し、サウジを筆頭に周辺諸国が制裁を加えているのはご承知の通り、ただ面妖なことに、そのカタールに米国が軍用機を売却したにもかかわらず、これら周辺国から非難の声が上がっていません。(記事3)

平たく言えば賠償金です。


一概にF15戦闘機と言っても、各国によって仕様が異なります。

相手国の事情(例えば日本は専守防衛が建前)や気象等も考慮せねばなりませんが、その同盟国がどの程度の技術を有しているか、更にはその国への米国の信頼度も反映されます。

米軍納入仕様を100とすると、日本向けは90、韓国用は精々70、中東に至っては50あれば御の字でしょう。(日本は独自に改良を重ねて100に近づけますので、米国にとって頼もしいやら警戒しなければならないやらで困り者です)

つまり、今回のカタールへの武器輸出は、中身が一世代昔の設計になっていてもおかしくない訳で、それを言い値で売れるのですから、これ程旨みのある取引はありません。

何とか米国にとりなして貰おうと言うのが、カタールの算段かも知れませんが、それは甘すぎます。

米国にはサウジアラビアを説得する意志は更々ありませんし、サウジも対カタール経済制裁を撤回する考えは全くありません。

「金で片を付けよう」との魂胆が間違っている訳で、米国とサウジアラビアの真意は、「カタールよ、性根も権力構造も叩き直せ」です。


経済制裁を喰らうからには、それなりの理由がある筈で、制裁を解いて貰うには、言い分を呑まねばなりません。

にもかかわらずカタールは、制裁発動後にイランから生活物資の供与を受けていて、恭順の意を示さない、全く怪しからんと言うのが制裁する側の理屈です。


最終的には、現政権が崩壊して親米新サウジ派が権力を掌握するまで、締め上げは続くことになります。

そしてカタールが米軍に国内基地を供与し、米国から購入した戦闘機も貸与する、これなら本来の性能の軍用機を買い付けることになりますが、この筋書き通りになるかはカタール次第です。

(続く)

<引用記事>
記事1)サウジ原油輸出、今夏は日量700万バレル下回る=業界筋
https://jp.reuters.com/article/saudi-oil-exports-idJPKBN196047

記事2)原油価格 半年ぶり安値
https://jp.sputniknews.com/business/201706153765889/

記事3)米、外交危機のカタールにF15売却へ 約1兆3200億円で合意
http://www.jiji.com/jc/article?k=20170615035800a&g=afp

[PR]
# by 5_kokintou | 2017-06-19 19:48 | Comments(0)

承前 ~「ポリティカル・コレクトネス」最終編~

仏総選挙は第一回投票が終了、マクロン新党が絶対過半数を制する勢いですが、左右の既得権益層を結集すれば、この程度の集票力は当然、むしろ「エリート総結集党」であることを踏まえると、新党の得票率(32%)と全体の投票率(49%、史上最低)は、予想外に伸び悩んだとも言えます。


一般に(新党)旋風が起こった場合、無関心層を掘り起こす効果があるため、投票率は上向く傾向にあり、その典型が小泉純一郎総理(当時)の郵政総選挙、ならば今回の仏総選挙でも同様の現象が生じて然るべきですが、一部の有権者は醒めきっています。

戦後永らくフランス政治を壟断してきた中道右派と中道左派が、結局は「同じ穴の狢」であることが明らかになったからです。

従って今回は大勝利を収めたとしても、マクロン新党はその瞬間から下り坂を転げ始め、寄り合い所帯が故に左右の利害調整にも手間取り、早々に政権担当能力の欠如を露呈するものと考えられます。


英国はギリギリでEU離脱で踏みとどまり、フランスはEU結束路線を選択、残る独伊も親EU政党が勝利する見通しにあり、英国王室もやるものだと感心させられますが、政権は課題を解決してこそ存在意義があり、小泉政権が解散総選挙に打って出てまで、郵政民営化を成し遂げたのも、それが政治課題だと国民が認識したからです。

英国メイ保守党政権も、EU離脱交渉と言う政治課題を抱え、国民の納得が得られる形で妥結させねばなりません。

ですが、独仏伊で親EU政党(=中道政党)が勝利したとしても、「景気失速」、「治安悪化」、「移民難民受け入れ負担」と言った問題を解決する能力は持ち合わせていません。

後述しますが(「稿を改めて」になるやも知れませんが)、詰まる所、己が可愛いから「身を切る改革」に踏み切れません。


前回、細川護熙と河野洋平両氏を例に挙げて、日本版「ポリティカル・コレクトネス」に就いて論じましたが、この「ポリティカル・コレクトネス」信奉者集団は、各国共通の特徴を有しています。

例えば、オバマ前大統領は邦貨換算9億円を苦も無く調達する資産家です。(末尾記事1)

いつの間に、それ程の大金持ちになったのでしょうか、低所得者への富の再分配を謳いながら。


前回の米国大統領選挙で、ヒラリー候補を応援したハリウッドの方々、信じられない程の金満家ばかりです。

個人の努力を否定するつもりは更々ありませんが、米国以外を含めとんでもない富裕層が、ヒラリー候補と民主党を応援していたのです。


本末転倒ではありませんか。

日本のテレビ界だって、ブラウン管(今では「液晶パネル」ですか)の向こうは、視聴者より一桁も二桁も、場合によっては三桁以上の所得者ばかり、例外を探す方が苦労します。


結局、「ポリティカル・コレクトネス」支持層の真の狙いは「階級の固定化」、そして「一握りの集団だけ、楽して一生を過ごせる社会」です。(記事2)


従って、学歴などは無意味、教育産業に言わせれば、体の良い「カモ」、情実と縁故が最優先されます。

(続く)

<引用記事>
記事1)オバマ夫妻、米首都に借りていた住宅を9億円で購入 報道
http://www.afpbb.com/articles/-/3130426

記事2)慶應内格差 最終回:「どこからですか?」が合言葉。慶應格差社会のサバイバル術。
http://top.tsite.jp/news/gourmet01/o/33708698/index

[PR]
# by 5_kokintou | 2017-06-12 23:49 | Comments(0)

最終編 ~「ポリティカル・コレクトネス」とは~

英国総選挙が終了、思わぬ苦杯を嘗めた保守党ですが、大勢に変化はなし、党内に造反予備軍(=EU離脱反対派)を抱えている現状に変わりはなく、首相の座を虎視眈々と狙っている党内実力者を重要閣僚に留任させたのも、反旗を翻す芽を摘んでおくためです。

むしろ、地域政党スコットランド民族党が大幅に議席を減らしたことの方が大事で、英国有権者の唯一の意思表示は、「スコットランド分離独立反対」でした。

分離したところで、近隣にイングランドと言う怪物を抱えながら、小国の身でEU加盟を申請しても足元を見られるだけ、それどころかEUが機能不全に陥ったら、単独でイングランドと対峙しなければなくなり、現状の方が遥かに有利なことに気付いた模様です。

労働党の勝利が、女王陛下のお気に召す程度であったかと言えば、そうでもなく、痛み分けが今回の正当な評価と思われます。


但し「英仏が異なる選択をした場合、決まって間違うのはフランス」、来る総選挙ではマクロン新党の圧勝が予想されていますが、その実態は中道の左右に散らばったエリート層が結集しただけの政権、大統領自身が中道右派を装っていますので、主要閣僚は社会党(脱党者)から起用して釣り合いを取っている模様ですが、裏を返せば「非エリート層徹底排除政権」、しかも左派と右派の寄り合い所帯ですから、折り合い所帯に陥るのは必定、「習近平の中国」もそうですが、身内で固めた政権程、脆い代物はありません。


記事1)米国、キューバ政策見直し 制裁強化か
https://jp.sputniknews.com/politics/201706103743374/


愈々、伝家の宝刀を抜きました、トランプ大統領。

おそらく、ローマ法王フランシスコとの会談が決裂に終わったからでしょう、キューバは最早交渉材料の価値無しと判断したものと考えられます。


以下は敬称略にて。


田原総一朗を名乗る高齢者をご存知の方も多いと思われます。

自身が司会を務めるテレビ番組収録中に死ねたらと仰っていますが、この発想はおかしくありませんか。


そこまで既得権益に拘泥するのでしょうか、この人物には「後進に道を譲る」と言う美徳を持ち合わせていないのでしょうか。


誓っても良いです、此の御仁は金遣いも荒く、生に対する執着は群を抜いています。

83歳にもなったら、しかも過去の働きぶりから察すれば、常識的には潔く隠居して然るべきです。


しかしそれは出来ません、何故ならこの男性は、日本版「ポリティカル・コレクトネス」派ですから。


時の宰相を呼び捨てにして持論を述べる河野洋平、自らが理事長を務める「鎮守の森プロジェクト」のコマーシャルに出演して悦に入っている細川護熙、ご両人は極悪人です。(以下、適宜Wikiご参照願います)

共通点は、「己が正しいと信じて疑わない」、「その唯一の根拠は毛並みの良さ」、「それ以外に何の取り柄もないが、本人は気付いていない」、「父親より明らかに劣るが、その父親の遺徳でこれまで生きてこれた」、「責任感が根本的に欠如している」、「そのため、顧みて己の言動を検証することはない」、控え目にみてもこれだけ列挙できます。


ですから、平気で重責を投げ出すことが出来ます。

細川護熙は総理の職を、河野洋平も不利とみるや自民党総裁の座を捨て、公務より自己保身と言う本音と、敗北する勇気の無さを、遺憾なく浮き彫りにしてくれました。


そしてこの二人が作り上げた「最悪の傑作」が、現行の衆議院選挙制度、そりゃあ不出来なのも仕方ありません。

この制度の最大の欠陥は、比例復活と言う敗者復活制度が採用されている点、小選挙区でたとえ負けても、比例で救済されるのですから、政界の新陳代謝が停滞するのも当たり前です。

半ば身分が終身保証なのですから、政策立案などの本来の政治家の職務にも、身が入らないのも致し方なく、それが今の政治の劣化を招いています。


ところがこのご両人、悪行をなしたと言う意識が無いどころか、己がしくじるなんてと思い上がっていますから、制度改革が大失敗だったとの反省も無ければ、果たして後世に仇をなしたと言う自問自答もありません。

もうお分かりかと思いますが、二人とも日本版「ポリティカル・コレクトネス」の極致に居ます。


無意識かどうかは別として、鎮守の森プロジェクトの真意は、「悪意を隠す最良の衣は善意」との箴言に基づいています。

文化勲章狙いでしょうが、悪人でもそれを自認している者にはまだ救いがありますが、悪をなしてその認識が無い輩には、付ける薬はありません。

次世代を食い物にして何が嬉しい、それこそ「隠遁」して下さい。

(続く)

[PR]
# by 5_kokintou | 2017-06-11 01:41 | Comments(0)

記事ランキング

以前の記事

2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月

フォロー中のブログ

最新のコメント